食堂の食券で食べるカツカレーに憑りつかれる

竹の花の種はお米の様に焚いて、さんぼです。皆さん、こんにちは、こんばんは、アタ・マーリエ!
「インチキ中東の市場のオッサン」のモノマネのコツは、相手の言葉をうなずきながら半分以上聞き流した後、巻き舌で「アイライクユー」と言うとそれっぽくなります。



スケールモデルとレビューが続いていたので、今回製作したのはこちら!


バンダイ 1/144 SCALE HGUC ORIGN MSD
RX-78-01[N] 局地型ガンダム

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オリジン関連の商品で、過去に開発されて闇に埋もれた機体が戦後明るみになるという設定のシリーズで、これはガンダム試作機の環境試験用だそうです。

開発段階に地球環境での耐久性をテストするため、重力圏の連邦軍基地で軍の支援を受けて試験を繰り返した機体という説明がなされています。
後の陸戦型ガンダムやアクアジムに繋がる機体と言う設定があるようですね。
過去にジンダムを作ってたので、今回はこの試験機をいじってみようと思います。






↓ページ内リンク↓

■キットチェック
■完成品
■製作記事




■キットチェック
ボックスアートはやたら派手なデザインですが、これは試験か何かの1場面なんでしょうね。なかなか想像力を掻き立てられるシチュエーションです。まぁ雰囲気はアニメ調なので、スケールモデルで見られるような重厚さや迫力は薄めですね。ダイナミックさは増していますが。

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結論から言うとキットの出来はそんなに良くないです。
バイザー付のガンダムヘッドからはジムとガンダムの中間のような印象を受け、試験機っぽい強そうでも弱そうでも無い中途半端な感じが良く出ています。
後の陸戦型ガンダムやアクアジムのご先祖様なので、随所にそれらしい物も見てとれます。マシンガンもいかにも洗練されていないプロタイプ然とした物が用意されていてなかなか期待が出来そうですね。

ショップの店長さんや売場チーフさんによるとネット上の評判は上々だそうです。確かに作っている人を結構見かけますよね。ただ、デザインに雑な感じがしないでもありません。シルエットも悪くはありませんが、腕はかなり短めでプロポーションにも厚みが感じられません。各部の機械感の主張がちょっと弱いんでしょうね。写真では上腕の可動部で2㎜延長したしています。

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基本的な設計は非常に練られていて、過去のガンプラで培った技術が生かされています。しかし、部分的には退化した仕様がかなり目立つので、過去作と比べて出来が良いとは言えません。


例えば「目玉」になっている「関節カバー」では、足首や膝アーマー部分に居たってはパーツ一体型のモールドで再現され、中央を走る分割線の処理とマスキング塗装を迫られます。

処理するモールドは狭く細く、パーツも小さいので、総合的に見るとプラモ中級者向けの難易度ではないでしょうか。

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目立つ合わせ目は「頭部」「胸郭側面」「各関節部カバー」「脛」「マシンガン」で、一部は消さなくても特に問題ありませんが、数が多く細かい場所が目立ちます。

今回はこのキットをもうちょっと弄ってアレンジしてみようと思います。「テスト機を実戦に持っていった」ではありきたりなので、逆に「試験機っぽい色」という直球で行こうと思います。

因みに今回は加工後に撮るはずだったパーツの写真を完全に撮り忘れて、いきなり塗装してしまったので、作今回は「加工前」と塗装済みの「加工後」を並べています。




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■組み立て
□ストレート組
90分ほどで完成。パーツ点数はそんなに多くないですね。合わせ目もそれなりに工夫されているので処理にはそれほど苦労はしないと思います。まぁ


■改造
□頭部

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マスク部分は後ハメ加工を施し、前後で1㎜幅増しした後で頭部側面から頭頂部にかけての合わせ目を処理しています。首ジョイントにはエポパテで関節カバーを再現しました。更に主張の弱いトサカにはプラ板を張り巡らせてボリュームを追加しました。

その他改造
バルカン砲のマズルの開口
アンテナの先鋭化
スジ彫り

□胴体

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首ジョイントはエポパテで関節カバーのディティールを施して、肩に出来る合わせ目はディティール化して目立たなくしました。胸部インテークにもプラ材を使って少々アレンジを加えています。
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その他改造
中空か所の裏打ち
襟のディティールアップ
その他全体のスジ彫り

□バックパック

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薄くボリュームが不足していてメカの主張が極端に弱いので、プラ材などで厚みを調整します。
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 噴射ノズルは開口してディティールアップパーツを埋め込み、独立して可動化しました。更にAFVのジャンクパーツをぺたぺた貼ってディティールをリファインしています。その他のディティールも立体的に修正しました。

□肩

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パーツ分割が工夫されているので合わせ目消しはほぼ不要ですが、ひじ関節のパット部分と関節カバーに合わせ目が出来るので注意が必要です。

肩にはエポパテで関節カバーのディテイールを入れています。他にもプラ板で立体的に修正しました。


□上腕、前腕

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こちらは上腕部で1㎜延長してプロポーションを修正し、外側のモールドは角ばったデザインに作りなおしました。
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また、右前腕のハードポイントはマルイチモールドで埋めてマウントラッチを再現し、ハンドパーツはバンダイ純正交換パーツのMSハンドS寸に交換。手はそのままではマシンガンを握れないので手のひらの干渉部位を削って調整しています。


□腰
フロントアーマーは接続を解除して独立して稼働するように修正し、リアアーマーと合わせて1㎜延長しました。細かな裏打ちやメカっぽいディティールも追加してします。


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リアアーマーも同様に改修しましたが、スケールモデルの余剰パーツをはってディティールアップしています。使ったのはタミヤヨンパチのクルセイダー用予備履帯です。


□後ハメ加工―脚部

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 大腿部、膝関節、脛のハメ殺しになる連結を解除して後ハメ加工を施します。マジックで黒く塗った部分を切除するか開口すると連結を解除できます。
組み立て時には接着剤を使っても良いですし、パーツのはめ込みを自重で脱落しない程度のタイトさで設定するだけでも良いと思います。
外れる事で破損を防ぐのもアリではないでしょうか?


□大腿部
スジ彫りを施してディティールアップパーツを埋め込んで仕上げました。膝裏の○モールドは削り落として市販のパーツに交換しました。


□脛

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脛の合わせ目はそのままディティールとして組み込み、脹脛の合わせ目のみ消しました。
あとは全体的にスジ彫りを施して密度を上げ、プラ材などでディティールを追加しています。


また、膝と足首には関節カバーがモールドされて居ますが、一体成型なので塗り分けの必要があってクソ面倒くさいです。懐かしい感じですが、完全にトラップですね。投げる人が多そうですが、塗り分けはエナメルの筆塗りにすると楽です。

□足(クツ)

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全体的に筋彫りをしっかりと行ってメリハリを出しています。
足首と靴は分離して塗装し辛いので、写真の様にボールジョイントをダボに変更して後ハメ加工しておきます。

可動範囲が狭くなるかと思いましたが、元々そんなに動かないので気にしなくても良いようですが、気になるようであれば市販のボールジョイントに置き換えた上で接続法を変更しても良いんじゃないでしょうか。
今回はパーツが軒並み品切れだったので、プラ棒を刺しています。




□武装

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設定上の構造が外見から全く解らなかったので、シルエット重視で改造しました。

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マシンガンは弾倉部分をスクラッチ部品に交換してオーソドックスなデザインにしました。

ストックは本体への刺し込みダボを短く切って取り外しの負担を軽減し、スリングスイベルを0.5㎜真鍮線で追加して立体的に加工しました。
アイアンサイトもプラ板で新造して綿密な造形にし、更に本体右側面にはアルミパイプとプラ板を使って、手動で装填&排莢が可能なチャージングハンドルを追加しました。

「右側って操作し辛くね?」
整備チームが足場に上って作業しやすいように右にしましたが、

「コクピットからマニュアル操作で引くのクソ大変なんだけど?」


って後でクレームが付くという地味な設定です。

ハンドル部はプラ棒ではモッサリするので、中空のパイプを使って情報量を追加しています。
フロントサイトのセンサー部分にはダイソーの装飾用メタルテープで色を入れています。



□ビームサーベル
スケールモデル的解釈では最も厄介な装備なので、今回はビームサーベルでのアクションは完全にキャンセルして、ビームの吹き出し口(?)をディティールアップして使用不能にしました。飾って楽しむ分には要らないパーツだと言う事が解りました。


□シールド

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のっぺりしたシールドは、表面にプラ材でディティールを追加し、スジ彫りと市販パーツで立体的に修正しています。




■塗装
□基本塗装
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地上の耐久試験機ということなので、痛みや汚れが判別しやすい様な派手な色にしました。色はオレンジと白を基調にして、装甲板を部分的にライトベージュ、関節カバーを軍用っぽいODとして色設計しました。白はジンダムカラーです。

基本的な塗装手順はいつも通り、暗い色から明るい色へ塗って行き、最後に面の角度と高さに応じて2~3段色を足していきます。スケールモデラーだけどちゃんと派手な色も塗れるんだぞ!


□オレンジ色

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黄色系、赤系はもろに下地の影響を受けるので、オレンジでグレーのサーフェイサーから影塗装して塗っていくと最終的な色はピンクや肌色になってしまいます。しかし白から立ち上げると他の暗い色との調和がとり辛いので、今回は黒立ち上げ→白立ち上げにスイッチしました。


□パネルの色変え
最近よく見る部分的に色の違う装甲を再現しています。色を変えるパネルをまず塗装してから、マスキングして本体の色を重ねています。マスキングにはマスキングゾルを使いました。


□一工夫

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試験機は敵から隠れる必要が皆無なので、試験の作業効率を重視しただろうと言う事から、指先を明るく塗って手先の作業をやりやすくしたという設定を追加してみました。


■デカール

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試験機なので作業効率重視の派手な注意書きをベタベタ貼りまくりました。適当なセットをごちゃ混ぜにしているので、スケールモデルの余りなども含まれています。マシンガンの番号等も確か自衛隊機のシリアルナンバーで、コトブキヤのMGSデカールシリーズからも色々もってきました。
デカールを張る前に反光沢に仕上げておくと作業がしやすいです。今回も軽くスーパークリアⅢでオーバーコートしています。

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デカールが終わったらタミヤアクリルカラーでウェザリングを施して完成です!

完成写真では撮影の都合からかなり明るい照明を当てているので、結構あっさりしていますが、実際はご覧の通り結構際の立った塗装になって居ます。


以上です!


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軽い喉風邪から酷い咳に悩まされて業が捗らず、結構手こずりながらもなんとか終わりました。
ガンダムでオレンジを使うのは初めてだったので不安でしたが、白、オレンジ、ODの構成が案外良かったので安心しています。
元がちょっと締まりのないデザインでしたが、それも何とかなったのではないかと思います。
何よりオリジンのキットがなかなか面白いので、他のキットも作って行く予定です。

あと補足ですが、製作代行もやってますので、気になる方はコメント欄や入力フォームをご利用ください。
キチンと区別された作業内容別の時間工賃で承っていまして、事前に見積書や領収証を発行する事も出来るのでよろしければお気軽にどうぞ。

ではまた!





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Commented by ポックリさん at 2017-04-24 18:35 x
 端的に感想を言うと「地上・大気圏下の汎用MSはこいつベースでいいんじゃね?」と思いました。そのくらい説得力を感じる作り込みに感服です。
 試験機を意識したガンプラは大抵やりたい放題やらかした感がある中、こういう手堅い「いずれ量産されて戦場に送られそうな試験機」はまさにミリタリー畑のモデラーならではですね。
(もちろんやりたい放題なのも好きですが)

 元キットのシルエットを崩さず、かつ同じ機体とは思えないディテール加工のお陰で素人目には何処がどこまで手を加えられたのか文面以上は判断しきれないくらいです。
 たとえば、本当に胸部や大腿の幅増し・短縮加工はしてないのかとか……塗装表現や前後の重厚感がそう見せるのでしょうか?
 単なる穴ボコだった腕のハードポイントの加工や丁寧なスジ彫りをはじめ、粗を徹底的に潰していく執念さえ感じます。
 色分けが自然なためか、面積あたりの情報量がかなり増しているのにうるさく見えないのもグッドです。
 他にもダメージ・汚し加工、関節カバーの造形などなど、これまでの作例で培った技術と「俺はこういうメカが好きなんじゃい!」という主張が細部までフィードバックされているのをありありと感じました。

 部位別で言うとバックパックとライフルの造形は特に好きです。
 バックパックは可動ノズルだし、なにより開発陣が冷却・排熱に腐心した感があって素敵です。こっそりVmax的な装置(F-15式でもレイズナー式でも)とか積んでませんかね(願望)

 そしてマシンガンはもう好みド真ん中です。
 スクラッチパーツの弾倉ががっちりハマってて、マシンガンというより「実弾版ガンダム・ライフル」と言えそうなパワフルな外見! エコカークソ食らえみたいなアメ車魂を感じます。
 たとえさんぼー様がマシンガンだと主張されても、自分はセミオートショートバレルライフルだと思い続けます(面倒くさい客)
 パイロット側からしたら面倒くさい位置にあるチャージングハンドルも現場では試行錯誤したんだろうと妄想が捗ります。「左側にフォアグリップあるしどないしたらええねん」みたいな。ズボラかましてシールドに引っ掛けて引いたパイロットが怒られたりとか。

 つい冗長な文になってしまいすみません、これでも削ったんです……。
Commented by sanbo_cho at 2017-04-25 20:19
>ポックリさん
冗長なんてとんでもございません。
それだけ楽しんで頂けたとあれば、それに勝る事はありませんのでどうぞ遠慮なく!
数々の褒めの言葉を頂いた上に、
こちらまで楽しくなってしまうコメントまで頂戴して感謝しているぐらいです。

ビームより実体弾が好きなので、特に「エコカークソ食らえみたいなアメ車魂」は一番のツボでした。

マシンガンの弾倉を造る時にもシルエット重視で
「そんなに弾入りそうにないけど、どーせ撃つ時はセミオートでしょ」と、

このデザインにしたので、ライフルと言われたら否定するのも難しくて笑うしかありませんでした。

「ワシはこう言うのが好きなんじゃい」と実際に独り言で呟いたので余計可笑しくなってしまいました。

手探り状態の「実験機」や「試作機」ではなく、「環境耐久試験」という明確な目的があるのなら、“余計な物がギミックは無く限りなく完成品に近い状態”だろう想像しました。

ただ、開発途上の装備は色々な物が外へ飛び出てるイメージもあったので、元のディティールを誇張することでシルエットを維持しました。

それでもなお、オリジナルより重厚に見えるのは、仰る通り塗装で膨張色を多用した事と、塗り分けで面一のパーツが細かく裁断されて太く見えるようになった事が理由と思われます。

by sanbo_cho | 2017-04-23 01:52 | 模型 | Comments(2)

ひたすら模型*製作代行もやってます!


by さんぼ@塗装済完成品売却・納品完了